後藤精機 社員が語る今月のコラム
試作型について・射出成形の材料について
担当:M(設計) S(成形)
第39回目になります、技術ニュースをお届け致します。
試作型について
担当:M(設計)
最近、弊社の成形品を見て、本型と何が違うの? なにが試作型の特徴ですか? と、良く質問を受けるので、内容をまとめて見ました。
①ショット数は?
10000ショット保証(2万ショット以上の実績もあります。)
②対応出来る材質は?
熱硬化性樹脂は不可、熱可塑性樹脂で溶融温度帯(160~400℃)であれば可能です。
③納期は?
基本は受注後2週間で成形品100個完納(成形材料の入手、お打ち合わせの進捗に問題が無い場合)
④型売り
弊社の型システム対応になっているため型売りは出来ません。
⑤何が本型と違うの?(特徴は?)
短納期かつ高精度、特に精度は本型と同等、ものによっては本型以上の精度追求ができます
⑥対応可能な大きさは?
50tの成形機での対応となります。
米粒サイズから50mm四方程度の大きさまで対応可能です。
⑦価格
10万円代からご予算に合わせてご提案致します。(本型の1/4~1/2程度になります)
ぜひ一度弊社の成形品の検討をお願い致します。
今回の技術ニュースも私たちの日々の取り組みをご紹介して行きますので宜しくお願い致します。




射出成形の材料について
担当:S(成形)
プラスチックの射出成形で使用される材料をペレットと呼びます。材料メーカーから市販されてる種類は多く、製品となった時の使用環境に合わせて選定を行います。
同じ材質でもグレード(メーカーが材料の判別につけた記号)が多岐にわたり、指定された材料の収縮率を間違えないよう確認する事が必要です。色は材質により異なりますが、素材の自然色以外はマスターバッチ(色バッチ)を使用して、多様な色の濃紺を調整出来ます。
ペレットは基本的に粒状になっていてイメージとしては、大きな米粒ぐらいです。だいたい、25kgを1袋で購入します。体積での販売では無いので、比重の重いフィラーが添付されていると量は少なくなります。
通常のプラスチックが比重1.0~2.0位で1袋25kgがいっぱいなので、特殊な素材や金属系のフィラーが添付されている材料はびっくりするぐらい量が少ないのです。
プラスチックのペレットには厄介な性質があります。当然、樹脂なので吸湿性が良く、加水分解が発生し易いため、購入後、長期保管をしない事はもちろん、使用前の乾燥がとても重要です。乾燥が悪いと、成形時にさまざまな悪影響が生じます。
その内容は、今までの技術ニュースに掲載しておりますので今回は省略させていただきます
成形品はこのように材料ひとつとっても、様々な手間をかけて最終製品になっています。