後藤精機 社員が語る今月のコラム
ステンレス鋼(SUS)は切削加工が難しい??
担当:I(プログラム)
第48回目となる、技術ニュースをお届け致します。
ステンレス鋼(SUS)の切削加工で、コストに合わせる(お客様の求める価格帯に合わせる)のはとても苦労します。
1個の試作の場合は多少時間を延ばしても、工具破損をおこさない様に切削条件(回転、送り、切り込み)を安全な方に振って加工する事が一般的です。
製作個数が増えると、そうも言ってられなくなります。
MC作業者には、加工時間が長いと機械が空かないと言われ、検査には、加工途中から寸法が大きく外れると言われ、仕上からは、加工最後の方で面が荒れてくると言われ、加工条件や加工方法に少しでも問題が有ると、こんな感じで各部署からクレームが襲ってくるやっかいな材質なのです。
他の金属でも工具寿命は、部品形状、サイズ、使用工具、で大きく左右されますが、同じステンレス鋼でも種類が違うと、同一の形状、切削条件、切削工具なのに、刃持ち(摩耗、破損)が大きく変わってきます。そのくらい最適な切削加工条件を見つけるのが難しいのが、SUSと言う材料なのです。
他にも、色々と厄介な問題を起こす材質なので、いつも、本当に考えさせられる材料です。
因みに、非鉄金属のアルミは種類が違ってもステンレス程、切削性が変化しないので助かります。
今回の技術ニュースも私たちの日々の取り組みをご紹介していますのでご覧ください。