試作型における成形品の仕上げについて、ビビリ(振動)と試作部品形状の関係|精密微細加工技術ニュースVol.33

後藤精機 社員が語る今月のコラム

試作型における、成形品の仕上げについて

担当:H(仕上げ)

第33回目になります、技術ニュースをお届け致します。

型設計を行う場合、注意しなければならない事の中でも特に重要なことは、精度部、外観部、摺動部、通紙部などに、パーティングライン(PL)を極力つけない事です。

本来はPLが無い事が望ましいのですが、成形品の機能上どうしても必要な形状や、型製作上、どうしても分割せざる得ない場合もあるため、成形品にPLのための、段差やバリが発生いたします。
試作型は短納期のため型の勘合がゼロになるまで修正をしている時間がない事や、量産と違い成形数が少ない為、成形品自体に仕上げを加えて納期に間に合わせることもあります。これにより、短納期かつ低コストな試作成形を行います。
よく、試作型は精度が出ないのでは?と質問を受けますが、弊社で製作する成形品はお客様から指示頂いた精度を、出来る限り(±0.01 H7公差等)追求致します。

今回の技術ニュースも私たちの日々の取り組みをご紹介していますのでご覧ください。

ビビリ(振動)と試作部品形状の関係

担当:H(プログラム)

エンドミルを使用した切削加工中に発生する問題のひとつに「ビビリ」があります。
ビビリは主に刃物の振動や振れによっておこります。
発生原因が多岐にわたり、対処方法を間違うとなかなか解消しません。

(発生原因)
加工時の条件による発生
  ①加工負荷が大きい
  ②工具の劣化
  ③加工機の精度

製品形状による発生
  ①加工部が深い
  ②加工面が薄い
  ③形状が複雑でクランプが不十分

これらが複合して起こる場合もあり再加工を余儀なくされることも多々あります。

ビビリによって発生する問題には下記のものがあげられます。
  ①面が粗くなる
  ②精度が出ない
  ③喰い込みが出る
  ④削り残しが出る
  ⑤工具寿命が縮む

このような問題点を迅速に判断して、対応策を考えながら良品を製作していきます。

 

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