樹脂・金属の精密微細加工品の試作開発において技術と知識によって開発期間短縮とコストダウンを実現する技術情報サイト

医療機器 開発・製造展MEDIX
  • 最新 微細加工コストダウン事例
  • 微細加工技術ニュース
  • 微細加工とは
  • 精密加工と微細加工の違い
  • 微細加工のポイント
  • 微細加工のニーズ
  • 研究開発者が知っておくべき微細加工のポイント
  • 精密微細加工 技術相談室
  • 微細加工 Q&A
  • 微細加工用語集
  • 微細加工技術の最新情報
  • お問合せ

研究開発者向け微細加工テストセンター 微細加工でお困りの案件がございましたらお気軽にご相談ください! お問合せはコチラ

GOTOSEIKEN

トップページ > 微細加工職人のつぶやき > 射出成形におけるバナナゲートの役割と特徴について

射出成形におけるバナナゲートの役割と特徴について

射出成形を行う際の金型機構として、

「バナナゲート」を使用する金型があります。

「サブマリンゲート」と同様に金型の内部に成形材料を潜り込ませるようにして、

流し込むタイプのゲートです。

「バナナゲート」の形状は、ランナーとゲートの接合部から徐々に径を小さくしながら

曲線を描くようにゲートを伸ばして成形品へと繋がる形状をしており、

これがバナナに似ているため、「バナナゲート」と呼ばれております。

「カーブドゲート」、「カーブドトンネルゲート」という名称で、

呼ばれている機構も「バナナゲート」を指しております。

「バナナゲート」も「サブマリンゲート」と同様に、

成形品の側面、表面にゲートを配置できない場合に使用されます。

「バナナゲート」はエジェクタピンで成形品を突き出す最初の段階で、

成形品とゲートの接合部が分断されます。

突き出しが進むにつれて「バナナゲート」が金型から抜き出されていきます。

ただし、「バナナゲート」はゲート形状が曲線状になっているため、

金型に対してアンダー形状となっております。

一見、金型から「バナナゲート」を抜き出すことは不可能のように見えますが、

「バナナゲート」はアンダー形状の金型に対して、バナナゲート自身が歪みながら

引き抜かれていくことで、ゲートの抜き出しを可能にしています。

その為、突き出しが完了した時点で成形品のゲートカットが完了しており、

「サブマリンゲート」を使用した時のように、

捨てボスの仕上げが不要になるという利点があります。

しかし、「バナナゲート」の形状に無理があると

成形材料がゲート部に残ったままになってしまうトラブルが起こります。

また、そもそも靱性の低い材料で使用すると、

バナナゲートが抜き出される前に折れてしまうという危険性があります。

さらに、バナナゲートが歪んだ際に、金型に与える力が強すぎると、

連続成形中に型を破損してしまう可能性が高くなります。

金型製作の工数増やコストアップになるため、

特別なケースを除いては、「バナナゲート」を使用しませんが

弊社の技術をもって、

お客様のご要望に合わせて臨機応変に対応させて頂きます。

 

 

カテゴリー: 微細加工職人のつぶやき パーマリンク