透明な材質の寸法測定における注意点・微細切削加工におけるコストダウンとは|微細加工技術ニュースVol.28

後藤精機 社員が語る今月のコラム

第28回目になります、技術ニュースをお届け致します。

透明な材質の寸法測定における注意点

担当:B(検査)

ABS・PC・PP・PMMA・PVC・PETなど、透明な材料があります。
透明部品の測定方法については、正確な検査結果を得るために注意が必要です。弊社では、微細部品の検査を中心に、寸法測定には画像測定器を使用しております。
画像測定器は、光を当てて影を取り、寸法を測定しますが、透明な素材は光が透過してしまうため、正確な測定が困難になります。

そのため、透明材質の測定を行う場合は、基本的に三次元測定機を使用します。

たとえば、タッチプローブ・測定ピン・ゲージピン・栓ゲージ・スナップゲージなどを用いて検査を行います。

画像測定器を使用して測定ができない部品については、切削加工の場合、同材質で透過しにくい色を付けた部品を製作し、成形品の場合は、収縮率が同等の着色材を使用して成形を行います。

それらの測定を行うことで、透明部品の測定値との整合性を確認し、良品との一致を確認いたします。

今回の技術ニュースも、私どもの日々の取組みをご紹介いたしました。
ご覧いただき、誠にありがとうございました。

微細切削加工におけるコストダウンとは

担当:H(CAD/CAM)

微細切削加工の技術的な打ち合わせをお客様と行う際に、
「小さい部品の加工は、やはり時間がかかるものなのか?」
というご質問をいただくことがあります。

確かにそのようなご意見はよくあります。指先に乗るような小さな部品でも、数時間の加工時間を要する場合があります。

回転数や送りを無視した単純な例として、幅1mm・長さ100mmの溝をφ1のエンドミルで加工した場合、加工時間は約1分です。
では、幅0.1mm・長さ100mmの溝をφ0.1のエンドミルで加工すると、どうなるでしょうか?

「同じ長さだから同じ1分くらいでは?」と思われがちですが、工具径が小さくなることで、条件は大きく変わります。
実際の加工では、Z方向(深さ方向)の切込み量が大きな影響を与えます。

皆さまが日常で使用しているシャープペンシルを例に考えてみてください。

0.3mmと0.7mmの芯では、硬度が同じでも折れやすさや筆圧が違います。
それと同様に、エンドミルも径が小さくなるほど、材料を削る力に対して送り速度を抑えなければならず、条件が同じでも径が大きいほうが安定して加工が行えます。

例えば先ほどの条件で、溝の深さが0.5mmの場合、φ1ではZ方向の切込みを0.1mmずつ5回で加工し、切削時間は5分程度。

しかしφ0.1では、同じ0.5mmを削るために切込み量を1/10にして50回行う必要があり、切削時間は単純計算で10倍の50分かかります。

このように、加工対象が小さくなるほど工具も小さくなり、結果として加工時間は大幅に増加します。

そのため、加工のご相談時には、隅R(コーナーR)の変更や、狭く深い形状部の修正などをご提案させていただく場合があります。
これらの理由をご理解いただき、少しお手間をおかけする場合でもご検討をお願い申し上げます。

もちろん、必要な形状である場合には、ご希望に沿った形で加工が行えるよう最大限努力いたします。

加工条件の関係式

切削時間 = 切削長さ ÷(送り量 × 回転数)

例:
1分間に1000回転する場合、
1刃あたりの送りが1回転で0.1mm進むとすると、
1分間で100mm進むことになります。

式で表すと:
切削時間(min)= 100mm ÷(0.1mm/rev × 1000rev/min)

つまり、送り量や回転数は各条件によって変化します。

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